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2023/02/06
【利用者W連載】秋の競馬現地観戦③
前週の菊花賞が終わり、この週は東京競馬場でのG1レース開催となります。
【10/30 天皇賞(秋)(東京競馬場) 距離2000m】
“天皇賞”、G1レースの中でも長い歴史のあるレースで、名称こそ違うものの1937年から存在するレースです。前身という扱いのレースまで遡ると100年以上の歴史があります。
現在は春に阪神競馬場、距離3200mで開催される「天皇賞(春)」、秋に東京競馬場、距離2000mで開催される「天皇賞(秋)」の2つの天皇賞が存在しており、春、秋に開催されるG1レースの代表レースといえると思います。
自分は春の天皇賞の現地観戦は抽選落ちした為、初の天皇賞観戦という事になります。
東京競馬場に関しては、春のG1レースで一度来たことがあり、広さ、美しさ、楽しさ、全てが凄いと思える競馬場で、初めて行った時はその存在感に圧倒され、満喫しきれなかったということもあり、2度目の東京競馬場に行くことをとても楽しみにしていました。
天皇賞の前日に競馬とは別のイベントに参加する予定もあり、1泊2日の東京旅行となりました。
1日目は東京ドーム周辺の東京ドームシティのイベントホールでのイベントに参加だった為、初めて東京ドーム周辺へ。
一時期、関東方面に住んでた事もあったり、関東遠征はこれまでも何度もしてきましたが、ここら辺に来たことはなかったなと思いつつ、イベントまで時間もありますので、周囲を見て回ります。
そんな中、黄色いビルが目に入ります。
非常に見慣れたロゴが見えました。。
「JRA」中央競馬のロゴマークです。
ウインズ(日本の各地に点在している馬券販売施設)がありました。
この日の目的のイベントはライブで、開演は夜からなので、時間に余裕があります。
吸い込まれるように「ウインズ後楽園」に入ります。
9階建てのビルでどこか懐かしさを感じる雰囲気の内装です。
普段、大阪難波のウインズ(難波、道頓堀の2カ所)を利用しているのですが、難波は建物が比較的に新しいのか綺麗な印象があり、道頓堀は少しレトロな雰囲気を感じるそんな印象です。
今回の後楽園はウインズ道頓堀を超えるレトロ感。
調べてみると現在の黄色いビルは1973年から続く建物であり、売上、広さ、入場者数共に日本一のウインズという事が分かりました。
じっくりと競馬をする時は事前にじっくりと調べてから馬券を購入するのですが、この日はふらっと立ち寄ったので、サクッと調べて運試し程度に購入し、建物内を見て回ります。
レトロ感のある飲食店、競馬ショップなどがありました。
メインレース(競馬は1日2~3カ所で同時に開催され、1カ所12回のレースがあり、基本11レース目をメインレースと呼びます)の馬券を購入し、ウインズを出て東京ドームシティ内にあったフードコートでご飯を食べながら、レースの開催を待ちます。
時間が来たので、レースの結果を確認。
惨敗でした。
このままでは終われないという事で、再びウインズに戻り最終レース(12レース)を購入。
こちらはしっかり調べて購入し、勝つことが出来ました。
負けたレース分も取り戻せたので、これで気分良く本来の目的だったライブを楽しむことが出来ました。
日も変わって、いよいよ天皇賞当日です。
前日の夜にしっかりとレース情報の下調べ、データ収集、予想を済ませたので、後は東京競馬場を楽しむのみ。
ゆっくりと昼前到着を目途に、”新宿駅”から電車で”東府中駅”へ行き、乗り換えて東京競馬場の最寄り駅”府中競馬正門前駅”へ向かいます。
新宿から京王線を利用して行くのですが、京王線新宿駅から競馬色が強く、現地到着前から楽しみになってきました。
今回、一緒に行った競馬仲間は一人だけだったのですが、初の東京競馬場で、道中の駅などがアニメ「ウマ娘」にも出てきており、一種の聖地巡礼(実在する場所をそのまま、もしくはモデルとし、アニメ作品内に登場した場所にファンが訪れること)という事もあり、現地に着くまでの間だけでも満足と言っていましたが、東京競馬場に着いてからは、まるで施設そのものやその周辺の全てが聖地に見える、写真撮影を止められないとテンションは最高潮に。
更に施設の広さ、綺麗さなどにも圧倒され、言葉を失っているような状態の仲間を見たときに、自分も初めて来たとき、こんな感じだったなと思い出しました。
何度も行っている阪神競馬場も広いし、色々と設備はあるのですが、東京競馬場に比べると、馬券売り場が主体という感じがします。
それに比べ、東京競馬場の屋内はまるでショッピングモールを歩いているような感覚に近いものがあります。
野外も内側には大きなレースコース、外側には公園や博物館、飼育されている馬がいるなど、まさに大人から子供も楽しめるスポットと言えるのではないかと思います。
ワクワク感のある場所ですが、メインは競馬です。
メインレースの天皇賞までのレースもしっかり下調べしてきました。
馬券を買いつつ、施設内を満喫します。
東京競馬場には競馬場で唯一、二郎系ラーメン(太い麺に大量の野菜が乗った豚骨醤油ベースのスタミナラーメン)があるので、それを食べたり、東京競馬場名物の大穴ドーナツ(競馬では人気の薄い馬の馬券を購入し高額配当の払い戻しを狙う事を大穴を狙うという)を食べて、ゲン担ぎをしたり、競馬博物館で歴代名馬達の展示品などを見たりと東京競馬場ならではの楽しみを満喫します。
競馬を見て、施設を楽しんでと忙しくも楽しい時間を過ごしていると時間も経過していきます。
いつのまにか場内は非常に混雑している状態になっていました。
後に分かった事でしたが、この日の東京競馬場の来場者数は約63000人で、この記事を書いている時点では今年のG1最大の来場者となっていました。
一通り楽しんだ後はメインレースの出走を待つのみです。
自分達はゴール板(ゴール着順を正確に確認できるように設置された板状の鏡のこと)から遠い位置にはなりましたが、コースから近い場所を確保できました。
11レース目の天皇賞の前に10レース「ペルセウスステークス」というレースで3連単(1着、2着、3着となる馬を着順通りに的中させる馬券の購入方法)が的中したので、気持ちの余裕と本番に向けてテンションも最高潮を迎えました。
今回の天皇賞(秋)では、3頭の馬を紹介したいと思います。
1頭目が「ジャックドール」という馬です。
この馬を初めて知ったのは、自分が初めて現地観戦したG1レース「大阪杯」というレースの時でした。
ここで話が大きく脱線してしまうのですが、「大阪杯」というレースには思い出があります。
今年の4月に初めて生で見たG1レースが”大阪杯”でそこから1年遡り、2021年の”大阪杯”が自分の競馬デビュー(馬券初購入)をしたレースでした。
この時期に放送されていた”ウマ娘”のアニメの影響により、ほんの少しだけ競馬を知っているくらいで馬券購入までは考えてないという考えだった自分の中で変化が起き、現在進行形の競馬を見たい!どうせ見るなら馬券を購入しよう!という思考に変わりました。
今では大なり小なりどんなレースも馬券購入していますが、まだこの時はG1レースのみを買ってみようという考えで、馬券を買ってみるという決意をしてから最初に迎えたG1レースが大阪杯でした。
実際の競馬は無知に等しかったので、完全初心者ながらネットなどであまり理解できないながらも情報を調べました。
きっかけとなった“ウマ娘”に登場しているキャラは既に引退した競走馬をモデルにしていることがほとんどで、今の競走馬の名前を見ても初めて見る名前しかなく、名前を見たところで何も分かりません。
無知なりの考えではありましたが、3頭の馬に注目をしました。
競馬界で一番有名な馬「ディープインパクト」を親に持ち、そのディープインパクトと同じ無敗でクラシック3冠を達成した「コントレイル」
当時短距離(1400m未満)~マイル(1600m前後)のG1を3連勝中だったのちの名牝馬「グランアレグリア」
牝馬3冠レース未挑戦ながらも、デビューから無敗の5連勝で大阪杯に出走してきた牝馬「レイパパレ」
この3頭に注目しました。
圧倒的1番人気のコントレイル、次点でグランアレグリア、もう1頭を挟み、4番人気レイパパレという世間の評価はコントレイル1択というの中、自分が選んだのは無敗の5連勝馬レイパパレでした。
初めての競馬ですし、ウマ娘の影響でデビューしたこともあり、ドラマ性のある競馬を期待しており、無敗の5連勝で勝ち上がってきた牝馬が現役最強格の馬を相手に勝利する瞬間を見たいと思い、レイパパレを信じてみることにしました。。
この日は別のイベントに行っていたので、外でスマートフォンの小さい画面ながら、中継でレースを観戦します。
レースは雨が降るの中、序盤から先頭に立ち、逃げ続けたレイパパレがそのまま逃げ切り最強格の2頭に抜かれる事無く無敗の6連勝でG1初制覇というものでした。
初めての競馬、初めて自分が決めた馬、無謀とも思われた予想、逃げ勝ったレイパパレ、その全てが重なり、勝利の瞬間は今でも忘れられない興奮と鳥肌、無意識で涙すら流れていたんじゃないかと思います。
このレースをきっかけに今でもレイパパレが一番好きな馬で、その後も応援しつつ、それからのレイパパレ出走レースを購入し続けてることになりました。
大阪杯の次に走ったG1レースで初の黒星、それ以降レイパパレは勝ちから遠ざかっており、好走はするものの1着にはなれず惜しい競馬を続けていました。
今回の天皇賞から少し後の事にはなるのですが、12月11日に開催された香港のレースを最後にレイパパレの引退が発表され、この時の大阪杯が最後の勝利となりました。
この年の大阪杯をきっかけに、いつか現地観戦をしてみたいという気持ちが出ました。
この年の競馬はコロナ対策規制により、来場可能人数が非常に少なく、大阪杯も3000人程でした。
時間経過とともに、少しずつ緩和していったものの、この年は一度も現地観戦する事は出来ませんでした。
2022年になり、来場者規制も少し緩和され、3月開催のG2レース「阪神大賞典」で初めて現地観戦をし、競馬場で実際に見る競馬に感動と面白さを覚えました。
前年から変わらずレイパパレのレースを追っかけていたのですが、3月に行われたレースでレイパパレは2着に入っており、この時の勝ち馬がジャックドールでした。
ジャックドールは前年9月から5連勝を続けており、この5連勝目のレースだったG2「金鯱賞」でレイパパレに勝利しG2レース初制覇というものでした。
またこの時のレイパパレの戦法が前年の大阪杯の時の先頭で逃げるというものから変わっていて、前方寄りに位置して走るというものに変わっていました。
この時のジャックドールが前年レイパパレの大阪杯を思わせるような先頭で逃げる戦術だった為、レイパパレがいてるレースでありながら、大阪杯を勝った時のレイパパレを見ているような感覚になっていました。
両馬の次のレースが2022年の大阪杯と決まり、更にそこには前年代表馬に選ばれた馬も出走してくると情報がでました。
2021年の大阪杯から1年、現状の競馬の知識もつき、2022年大阪杯の出走メンバーが非常に熱いものとなっており、現地観戦したいと思いつつも、まだ入場者規制もある為難しいと考えてたのですが、奇跡的に当選し、1年の時を経て大阪杯を現地で見れる、2度目の現地観戦で初G1、そしてなにより大阪杯を走るレイパパレを生で見る事が出来る。
様々な事が重なり、より大阪杯というレースが大きな存在となりました。
「レイパパレ」と「ジャックドール」、前年度代表馬「エフフォーリア」、この3頭を中心に馬券予想をし、きっとこの3頭の一騎打ちになるだろうと予想していました。
3頭の熱いレースへの期待、願うはレイパパレの連覇。
どんなレースになるだろうと思いながら見たレースは意外な結果に終わりました。
8番人気だった馬がまさかの1着、3頭の接戦を期待していましたが、それは叶わずレイパパレは2着、ジャックドールは5着、エフフォーリアは9着という全く予想外の形になりました。
期待したレース展開ではありませんでしたが、レイパパレの連覇の可能性を夢見る事ができたので、思い出に残る初G1観戦になりました。
大阪杯を走り終えた後、休養していたジャックドールですが、8月の夏競馬、G2レース「札幌記念」で復帰する事になりました。
ここでジャックドールとは別の今回の天皇賞出走馬の中から紹介したい馬の1頭の話に繋がります。
大阪杯と同時期に海外の地で初のG1制覇をした「パンサラッサ」という馬です。
菊花賞の事を書いた時に馬主の説明の中に書いた「一口馬主」というクラブ制度。
パンサラッサも一口馬主の馬で「広尾サラブレッド」という倶楽部の所有馬です。
自分はその倶楽部に加入しており、現在2頭の馬に出資しております。
同倶楽部の現役馬で唯一のG1を制覇した馬が「パンサラッサ」です。
今年で5歳になる馬なのですが、今年に入り一気に存在感のある馬へ覚醒し、2月にG2レース「中山記念」を勝利し、そのまま3月にドバイの地で2頭同着1位でG1レースを初制覇しました。
パンサラッサが制した「ドバイターフ」というレースは世界的に見ても賞金が非常に高額のレースで、その額、日本円にして「5億円以上」のレースでした。
(2022年時点で国内G1レース最高賞金額は4億円)
同着1位という珍しい結果でG1馬になったパンサラッサですが、紛れもなく「広尾サラブレッド倶楽部」のエース馬だと言えると思います。
パンサラッサの国内復帰レースは6月に開催された「宝塚記念」というG1レースでここは距離適性にも苦しめられ8着に。
そのパンサラッサが走った次のレースがG2「札幌記念(距離2000m)」でした。
ジャックドールとパンサラッサ、そこに去年のこのレース覇者で今年の春にG1勝利しているまっしろの牝馬「ソダシ」を始め、G1レース勝ち馬が5頭も出走する、G2クラスながら非常に豪華メンバーでのレースとなりました。
レースはパンサラッサの得意戦術である先頭で逃げる展開で始まりました。
ジャックドールも大阪杯では逃げる戦術を使っていた馬でしたが、今回は4番手を追走。
レース終盤に近付くとジャックドールが上がってきて、パンサラッサに並びかけます。
2頭が並んで走りますが、レースはクビ1つ抜け出したジャックドールの勝利、パンサラッサは2着でした。
自分はこのレース、ジャックドールとパンサラッサの2頭のどちらかが来ると予想して、悩んだ末、ジャックドールを選ぶことにしました。
結果的に1、2着は予想通りだったものの、3着に予想外の馬が来たため馬券は外れました。
そこから両馬の再戦の地が今回の天皇賞(秋)となりました。
ここまで非常に長い前置きになっておりますが、最後にもう1頭紹介をします。
今年のクラシック3冠レースを走ってきた3歳馬「イクイノックス」という馬です。
デビュー戦の新馬戦を勝利、2戦目でG2レース制覇し、3戦目にしてクラシック3冠の1冠目「皐月賞」に出走し、ここを2着、続く2冠目のレース「日本ダービー」も2着、高成績を収めながらもクラシック3冠のタイトルに後一歩が届かなかった馬でした。
距離適性もあってか秋の3冠目「菊花賞」には出走せず、3歳馬ながら古馬(4歳以上の馬)相手の天皇賞に出走してきました。
今年の天皇賞(秋)にはこの馬以外にも、皐月賞を勝った馬など春に高成績を収めた3歳馬が2頭出ており、合計3頭の3歳馬の出走となりました。
天皇賞の人気馬は1番人気にイクイノックス、2番人気に2021年の日本ダービー勝ち馬、3番人気にジャックドール、パンサラッサは7番人気でした。
有力馬が多い中、自分の馬券予想はジャックドールを軸としたものをメインとした馬券にしました。
大阪杯は勝てなかったが、札幌記念で再び強いジャックドールが戻ってきたと考えました。
距離も両レースと同様の2000mです。
ジャックドールの初G1制覇を期待することにしました。
ジャックドールを軸とした馬券をメインにはしたものの、パンサラッサを絡めた馬券も同様に購入します。
所属クラブのエース、宝塚記念は結果が出ませんでしたが、今回は得意な距離です。
札幌記念を思い出させるような、2頭の一騎打ちのようなレースを期待したいと思い馬券を決めました。
いよいよ天皇賞の時間です。
63000人の前に競走馬たちが入場してきます。
まずは音楽隊の国歌演奏が始まります。
観客の人数が多いこともあり、阪神競馬場では感じる事の出来なかった空気感になってきました。
出走時間が近づき、おそらく競馬で一番有名なファンファーレが音楽隊の生演奏で流れます。
それに合わせ、観客も拍手をします。
6万人の拍手ということもあり、ファンファーレはほとんど聞こえませんでした(笑)
ファンファーレを終えると、大歓声が場内に響きます。
全頭がゲートに収まります。
そして、いよいよレースが始まりました。
序盤、大方の予想通り、パンサラッサが先頭に立ちます。
逃げる戦術、それに変わりはありません。
逃げに違いは無いなのですが、明らかに今までの逃げではありません。
出走30秒が過ぎた辺りから凄い勢いで後ろの馬を放していきます。
今回のパンサラッサ、ただ先頭で走る逃げではなく、後方を大きく突き放す大逃げをしてきました。
1000mの突破タイムは「57.4秒」
この数字に場内はどよめきます。
この数字には大きな意味がありました。
1998年の菊花賞のセイウンハーデス(セイウンスカイ)と同じように、1998 年に開催されたの天皇賞(秋)での出来事がフラッシュバックされる数字なのです。
1998年11月1日 「第118回天皇賞」の開催日で、伝説の逃げ馬「サイレンススズカ」の命日となった日でした。
他馬を一切寄せ付けない圧倒的な大逃げ。
それは2022年になった今でも最強の逃げ馬だという競馬ファンは沢山います。
後ろを一気に引き離し逃げ切ってきたその馬は、98年に春の大一番”宝塚記念”を制覇していたり、98年クラシック世代の代表格とも言われる馬たちとの対決にも勝利していたり、4歳馬(98年当時の表示では5歳)になってから無傷の6連勝を続けていました。
この6連勝の4勝目が98年の「金鯱賞」でした。
現在の金鯱賞は3月開催、98年の金鯱賞は5月開催と時期の違いはあったのですが、開催場所、距離は変わりありません。
今年の金鯱賞を逃げて勝利し、レースレコードタイムと同タイムを出したのが、ジャックドールでした。
逃げの戦術でレコード勝利をしたことで、サイレンススズカとの比較を語られる事がありました。
「令和のサイレンススズカ」などとも言われていたのですが、大逃げをするサイレンススズカ、普通の逃げのジャックドールでは似て非なるものを自分は感じていました。
2022年になっても話題に出てきたり、比較対象とされるサイレンススズカの存在の大きさを実感することが出来ました。
そのサイレンススズカの最後のレースとなったのが、98年の天皇賞(秋)でした。
前走で圧倒的な強さを見せつけ、この日も圧倒的な1番人気であり、勝利は確実という状況でした。
レース序盤から得意の大逃げで一瞬にして独走します。
その逃げ方は凄まじく、逃げ馬で2番手に走っていた「サイレントハンター」という馬までの距離が8馬身~10馬身(1馬身=馬1頭分の距離感覚)もの差が生まれていました。
この時の1000m突破タイムが「57.4秒」でした。
誰もがサイレンススズカが勝つと思っていましたが、第3コーナー(コース3度目のカーブポイント)を超えた直後、突然サイレンススズカが沈み込むように失速。
この時、左脚の粉砕骨折の故障を発症し、競走を中止、その後診断の結果、予後不良(回復の見込みのない故障により安楽死処置すること)となりました。
サイレンススズカが大逃げでゴールを駆け抜ける瞬間が訪れることはありませんでした。
このレースは多くの競馬ファンの中で語り告げれており、アニメ「ウマ娘」でもこのレースは再現されたこともあり、当時からの競馬ファン、現代の競馬ファンなど幅広いファンの印象に残るものとなっていました。
それから24年後の2022年10月30日に同じ舞台で、パンサラッサは大逃げというサイレンススズカと同じ戦術を取り、同じタイムで1000mを過ぎました。
それに加え、パンサラッサに乗っていた騎手は24年前にサイレンススズカの後方を走っていた「サイレントハンター」の騎手でした。
遠く離れながら2番手として見ていたサイレンススズカの走りを再現したという事になります。
東京競馬場のコースで第3コーナー付近を中継で映す時に手前に「大欅」と呼ばれる、大きな木がありそれが第3コーナーを過ぎる馬を一瞬見えなくします。
サイレンススズカはこの大欅から再び姿を現した直後に故障が発生し、競争を中止しました。
サイレンススズカが超えれなかった大欅をパンサラッサは大逃げのまま超えてきました。
当然、大きな歓声が上がります。
第4コーナーを過ぎ、いよいよ観客の前の最終直線に到達します。
パンサラッサの後方の馬は大きく離れています。
これは逃げきれる、サイレンススズカが叶えることの出来なかった大逃げ勝利を見れる。
自分の予想した馬券はそっちのけにし、頭の中はパンサラッサの勝つ瞬間を見たいということのみになりました。
先頭のままゴール板が近づいてきます。
思わず「逃げ切れ!逃げ切ってくれ!」と叫びます。
後200m、100mとゴールが近づくに連れて少しずつ減速していくパンサラッサ。
後方の馬との距離が縮まってきます。
2番手で走っていたジャックドールも頑張りますが、届きそうにはありません。
これはパンサラッサが勝つ!
そう思いましたが、2番手のジャックドールを抜き、一気に迫ってくる馬がいました。
それが事前の紹介3頭目に書いた「イクイノックス」でした。
ゴールまであと10メートルあるかないかというところで、イクイノックスが後方から一気捲り上げ逆転。
もう少しで逃げ切れたパンサラッサを抜いてイクイノックスが1着、パンサラッサは2着になりました。
ジャックドールは札幌記念の時のような動きが出来ず、4着という結果でした。
1番人気だったイクイノックスが勝利し、この日まで続いていた2022年の呪いが解放されるという事もありました。
2022年なってから開催された中央競馬のG1レース(この時点で15戦)で1番人気が一度も勝つことがないという呪いじみた事が起こっていました。
イクイノックスはこの呪いをはねのけ、遂に1番人気で1着になることが出来ました。
98年の天皇賞では見届ける事の出来なかった、大欅を超えた先の大逃げ。
パンサラッサは最後まで大きすぎる夢を見させてくれました。
サイレンススズカならそのまま1着だったのかどうかは分かりません。
ぶっちぎりの1着だった可能性もあれば、イクイノックスのように鬼のように捲り上がってくる馬がいた可能性もあります。
逆転したイクイノックスは間違いなく強くて凄かった。
でも、このレースのヒーローは間違いなくパンサラッサだったと思います。
記録の「イクイノックス」、記憶の「パンサラッサ」
今年の天皇賞(秋)はまさにこのような表現が正しいのではないかと思います。
“レイパパレ”
”ジャックドール”
“”パンサラッサ”
競馬の楽しさ、感動、素晴らしさを自分はこの3頭に教えてもらったのではないかなと思います。
もしもこの3頭が同じレースを走る日が来たら、自分はどう見ればいいのか…
そんな自分にとってのドリームレースがレイパパレのラストレースとなった。
「12/11 香港カップ 距離2000m」
となりました。
香港カップは現地観戦できなかったので、今回のブログシリーズとは別に書きたいと思います。
天皇賞が終わり、ここまで毎週末G1レース開催でしたが、翌週のG1レースは無く、次のG1レースは2週間後、再び阪神競馬場での開催となりました。
続く。
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